良いところを生かす役割
小松 瞳
(伊藤幸史司祭)
この「グラタンのケンカ」は、子どもにも読めるようにフリガナがついていて、わかりやすい内容になっています。年長さんは一緒に読んでみてもいいかもしれません。大人もわかってはいても忘れている瞬間が多いことでもあります。私自身もひごろからこの「塩」のようでありたいと思いますが、気づくと野菜やベーコンのようになってしまいます。最高の素材と最高の調味料を使ってもけして最高の味のお料理になるわけではないということもわかります。
二学期は大きな行事をふくめて色々な行事があります。個人的に楽しむことも大事ですが、やはり「みんなで」とか「一緒に」とか「チームで」という活動が多くなります。お料理のようにどんなときも一人一人の子どもたちがなくてはならない存在であり、子どもたちにもそれぞれの役割や持ち味を生かして、一つひとつの行事をみんなで楽しんでほしいと思います。また行事を通して一人一人の役割の大切さやお互いに認め合う大切さも培っていかれるようにしたいと思っています。
保護者の皆様もこのお休み中に子どもたちの成長を感じる場面がたくさんあったのではないでしょうか。子どもを見て「すごーい」「よかったぁ」と安心したり感動したり・・・親であれば当然です。そして一緒に楽しめたり、感動できたなら素晴らしいことです。でもそれは親御さんたちが今までの子育てで悩んだり、試行錯誤してきたからこその感動、喜びだと思います。子どもたちは親が感じている以上に日々成長していきますから、これから先も、子どもが自分の役割や自分を生かす場面で、親御さんと一緒に悩んだり不安になったりすることがたくさんあるでしょう。(その繰り返しが子育てでもありますが)成長するためには必要なことだったりします。ですから一人一人の役割の大切さやお互いに認め合う大切さが育まれることを願い、小さなことでも不安や悩みを保護者の皆様と共有していきたいと考えています。
周りの大人(家族、先生etc)が調味料だとしたら、子どもたちには必要な時に必要なものを分量も考えて・・時にはスパイスをきかせて